
トランプ米大統領は5日、イランがエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を事実上封鎖していることに伴い、ペルシャ湾内に停泊を余儀なくされていた商船の海峡通過支援を短期間停止するとSNSで発表した。イランとの恒久的な戦闘終結に向けた交渉に「大きな進展」があったとし、合意に達することが可能かを見極めると説明した。
トランプ氏は投稿で、海峡通過支援の停止は対イラン交渉の仲介役を務めるパキスタンの要請を受けたものだと述べた。一方、イランの港湾を出入りする商船を対象とする米軍による封鎖措置は引き続き実施するという。
米国のホルムズ海峡通過支援は現地時間4日午前に開始された。米軍は商船を攻撃した複数のイラン小型船を撃沈し、米軍艦艇に向けてイラン側が発射したミサイルを迎撃したと発表。アラブ首長国連邦(UAE)もイランからミサイルが飛来したと発表していた。
海峡通過支援の停止発表に先立ち、ヘグセス米国防長官は5日の記者会見で、イランとの間の一時停戦は「終わっていない」と強調した。トランプ氏もホワイトハウスで記者団から停戦違反の基準を問われ、「イランは何をしてはならないか知っている」と答えていた。
米国による海峡通過支援を巡っては、米ニュースサイトのアクシオスが5日、米側がイラン側に事前通告し、妨害しないよう求めていたと報じた。米政府高官が3日にメッセージを伝えたという。
一方、ルビオ米国務長官は5日の記者会見で、これまでに商船の乗組員10人以上が食料不足などにより死亡したと述べた。乗組員死亡の詳細は明らかにしなかったが、現在もペルシャ湾内に船舶1550隻以上が停泊しているという。乗組員は約2万3000人に上るとし、「飢餓状態で孤立している」と語った。